金欠でなければ買っていた
2019-01-15
朝から仕事の1日だった。10時からのシフトなので8時前にはいえを出て中央線に乗る。
1時間ちょっと、と思えば大したことはないが、満員の中央線と埼京線を経由して行くにはあまりに遠すぎるように感じた。
スマートなお客さんが来た。グレーのセットアップにビビッドな赤の靴下、ポールスミスの黄色の大判マフラー。ビビッド×ビビッドの組み合わせはなかなかできるものではない。イケメンにだけ許されたファッションである。
スマートなので、試着したセーターはそのまま着て帰った。スマートなので、買ったソックスを入れるショッパーは「もったいないので」ポケットに入れた。スマートなので、「たぶん失くしちゃうから」クーポン券を断った。
ああいうスマートになりたいと、名前も知らない人生の目標ができた。
仕事が終わり、新宿駅の東南口を入ったところのコンコースを歩いていた時にワゴンのような小さな出店を見つけた。
みたらし団子を売っていて、2本で556円だった。高かった。ただ売っているおばさんはとても幸せそうな笑顔だったので、金欠でなければ買っていた。危なかった。
電車の中で忘れていた夕方の予定をおもいだした。
「忘れていた」というよりほぼ「知らなかった」に近いので、新しい予定ができたような感覚だった。時間がぴったりで気持ちよかったので行った。
よる、友人と酒を飲みながら大喜利をした。苦手なジャンルの遊びだった。